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歯科医師のための事業者ローン

2020.12.14

  • 医療機関
  • 資金調達

具体的な金額を把握して経営を行う

歯科医院の経営は、治療もしている歯科医師が自分で行うのが一般的です。経営についての専門的な知識がなくても、一流の治療技術さえ持っていれば自然と経営状態も良くなるという考えもあります。しかし競合相手も増えて経営環境が厳しくなった現在ではしっかりと経営についても考えなくてはなりません。

きちんと経営について理解していない場合、治療技術を向上して患者さんが増えると収入も増えると単純に考えてしまいがちですが、経営を安定させるには具体的な金額に基づいた考え方が不可欠です。収入や経費に関する金額を具体的に把握しないでいると、治療技術を向上させるために多額の費用を使い過ぎてしまい、収入以上に経費を使ってしまうことになります。そうなると資金が底をついて、経営状態が苦しくなってしまうので注意しなくてはなりません。

そのため、歯科医師が経営を安定させるためには、少額の経費や収入でもすぐに記録して、リアルタイムで経営状態を把握することが大切です。会計処理が得意でない人でも簡単に使えるソフトがありますし、会計に関する処理をしてくれる事務所に依頼をしたりスタッフを雇ったりすることもできます。経営をする以上は会計処理にも積極的に関与して、専門的な知識も身に付ける努力が求められます。他の医院にはない治療方法やサービスなどを考える前に、まず経営状況をリアルタイムで把握できる体制を整えることを優先するべきです。

どんぶり勘定で経営を行っていたのでは、一時的に状態が良くても中長期的に良い結果を残すことは難しいです。さらに経営自体が苦しくなって、新しい医療技術にかける費用も残らなくなってしまいます。

金融機関からお金を借りることも必要

歯科医師自身が歯科医院の経営状況を具体的に把握することで、収入と支出のバランスの取れた経営が可能となります。それだけで経営が安定して治療に集中できる環境が整いますので、患者さんの満足度が向上して収入の増加が見込めます。

そのような状態になれば、新たな設備を導入したりスタッフを増員させたりするなど、事業拡大について検討できるようになります。事業を拡大する際は十分な資金を用意して、余裕を持って行わなくてはなりません。資金が十分にない状態で事業内容を拡大すると、計画が完了するのに必要以上に時間がかかったり、内容を予定よりも縮小する必要が出てきたりするなど、思い通りにいかなくなる可能性があります。

十分な自己資金があれば良いですが、もし資金が不足している時は金融機関からの借り入れを利用するのが適切です。

無計画な個人的借り入れは慎むべきですが、歯科医院の経営のために計画的な借り入れをするのであれば特に問題視することはありません。多くの医院が経営状態を安定させるために金融機関からお金を借りていますし、一般企業なら借り入れをすることは当たり前の行為です。

少しずつ利益を貯めて、可能な金額になったら事業を拡大したり新しい機器を購入したりするという考えもありますが、現代の変化はスピードが速いので経営に関しても迅速な対応が求められます。時間をかけ過ぎると計画していたことが時代に合わなくなったり、近くの同業者が実行して手遅れになったりすることも少なくありません。良い機会だと判断した時は、迷わずにローンを利用する必要があります。

スピーディーに資金を用意する

金融機関から資金を調達する方法としては、銀行からの借り入れもできますが審査や手続きに時間がかかってしまい、スケジュール通りに資金を用意できない可能性があります。短期間で資金を用意するためには、銀行以外の金融機関の利用を検討しましょう。歯科医師のための歯科医院向けの事業者ローンなどであれば、申し込みから3日程度で融資を実行してもらえます。

用途が限定されない個人用のフリーローンなどもありますが、事業用の資金ならば事業者専用のローンを借りるべきです。個人で借りたお金を医院のために使っていると、医院の金と自分のお金の区別がつきにくくなって正確な会計処理が難しくなってしまいますし、医院のお金を個人の支出に使ってしまうようになります。そうなると経営状態が悪化してしまう可能性が高くなりますので、事業用の資金は事業用のローンを利用した方が賢明です。

そして、事業用ローンの利用を検討した時は金利だけではなく、返済方式、返済期間、必要な書類などの条件を確認することが重要です。金利を確認しただけで安易にお金を借りてしまう人もいますが、他の条件次第で返済の仕方なども変わってきます。資料や契約書などをよく読んで、分からない点があったら業者に説明してもらわなくてはなりません。

契約した以上は書類に書かれている通りに返済する必要がありますから、具体的な返済の仕方や金額などについても理解しておく必要があります。資金調達も経営では重要となりますから、安易に考えないでしっかりと対応する必要があります。

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